地中海に面したスペイン第2の都市「バルセロナ」。観光と芸術、そしてスポーツが盛んな都市として日本人にも人気の高い旅行先の一つです。
そのバルセロナの象徴でもあり、代表的な観光地といえば「アントニオ・ガウディ」が残した世界遺産群。
▲アントニオ・ガウディの代表作「サグラダ・ファミリア」
未だに建設が粛々と続けられている「サグラダ・ファミリア」、「グエル公園」に「カサ・ミラ」,「カサ・バトリョ」などは、是非一度は訪れてみたい場所ではないでしょうか。
▲バルセロナの街を一望できるグエル公園
▲ユネスコ世界遺産の一つカサ・ミラ
そして、もう一つバルセロナの名声を世界に轟かせているのが、スーパースター「リオネル・メッシ」が所属するサッカーの強豪チーム「FCバルセロナ」の存在です。
▲FCバルセロナのエンブレム
FCバルセロナは、インターネット通販大手の「楽天」と2017-18シーズンから4年間のメインスポンサー契約を結んだことが日本のメディアでも大きく取り上げられていますね。
すでに「Rakuten」の胸ロゴが入ったユニフォームもお披露目されています。
▲99,786人を収容できる「カンプ・ノウ・スタジアム」
そのFCバルセロナのホームスタジアム「カンプ・ノウ」は欧州最大のサッカー専用スタジアム。
スペインサッカー「リーガ・エスパニョーラ」での永遠のライバル「レアル・マドリード」との一戦「エル・クラシコ」や「チャンピオンスリーグ」での大一番にバルサファンで埋め尽くされる「カンプ・ノウ」の熱狂はまさに圧巻の一言です。
▲カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアーの案内看板
この「カンプ・ノウ・スタジアム」で試合やイベントのない日に開催されるスタジアム見学ツアー「カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー」がサッカーファンのみならず観光客の人気を集めています。
見学ツアーの最大の売りは、選手気分に浸れること。ピッチレベルまで足を踏み入れることができる上に、普段目にすることができないロッカールームなどカンプ・ノウ・スタジアムの裏側まで見学することができます。
今回は「カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー」のレポートです!
Contents
FCバルセロナ「カンプ・ノウスタジアム」の場所と行き方
場所
「カンプ・ノウ・スタジアム(Estadio Camp Nou)」は、バルセロナ市街地からほど近い場所に位置します。公共機関を使ってのアクセスも良好です。
住所:C/Arístides Mallol 12 (main Access 15) and Av. De Joan XVIII ( Boulevard Access 9), 08028 Barcelona.
行き方
▲地下鉄5号線「Collblanc(コイブラン)駅」
バルセロナ中心地からカンプ・ノウへは地下鉄を利用するのが便利でわかりやすいと思います。最寄り駅の5号線「コイブラン駅」からは徒歩で約5分、3号線「パラウ・レイアル駅」からは約10分です。
- 地下鉄5号線「 Collblanc(コイブラン)駅」から徒歩約5分。
- 地下鉄3号線「Palau Reial(パラウ・レイアル)駅」から徒歩約10分。
▲慣れると便利なバルセロナの市内バス
バルセロナ・シティツアーバスや路線バスでも行くこともできます。路線バスはH10,D20,50,54番など多くの路線が周辺を走っています。
私の場合、行きは「サグラダ・ファミリア」から路線バスのH10を利用し「Arizala – Les Corts」で下車しました。(所用時間約40分)
バスを利用するときに不安になるのは下りる場所です。私はsimフリーのスマートフォンを利用し、グーグルマップで現在地と下り場所を確認しながらの乗車でした。
帰りは地下鉄5号線「Collblanc(コイブラン)駅」を利用。はじめての場合は、断然地下鉄の方がわかりやすいですね。
チケット購入と料金
▲FCバルセロナの公式サイト
チケットは公式ウェブサイトからオンライン決算で購入できます。スタジアム窓口でも当日券の購入が可能ですが、1.5ユーロの手数料が取られるのでオンラインで購入した方がお得です。
FCバルセロナ公式「カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー」
▲「カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー」チケットオフィス
料金
入場者 | 年齢 | 料金 |
---|---|---|
一般 | 25ユーロ | |
子供 | 6~13才 | 20ユーロ |
0~5才 | 無料 | |
学生 | 20ユーロ | |
高齢者 | 70才~ | 20ユーロ |
オーディオガイド | 5ユーロ |
見学時間
09:30 ~19:30
現地ツアー
日本語ガイドがある現地ツアーを利用するのも一つの方法ですね。
カンプ・ノウの内部を見学!
▲チケットオフィスからカンプ・ノウへのアプローチ
私が申し込んだのは平日・木曜日の16:30からのツアー。
やはり午後は、学生の集団など見学者が多くいるように感じました。ゆっくりとミュージアムを見て回ったり、思う存分写真を撮りたければ午前中の早い時間帯など、人が少ない時がベストチョイスだと思います。
▲カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー入場口
オンラインでチケットを購入したので、直接スタジアムの入場口に向かいます。到着がぎりぎりになってしまいはらはらしましたが、多少の時間のずれは問題ないようでした。
入場口ではE-Mailに送られてきたリンクからスマートフォンにダウンロードしたチケットを提示して中に入ります。
▲カンプ・ノウ・エクスペリエンス
随所に記念撮影したくなるスポットがあり、観光客が思い思いに撮影したり、セルフィーをしています。
▲記念撮影
ミュージアムに入る前に大勢が列をつくっており、何かと思ったら記念撮影でした。希望者は出口で自分の写真を購入することができます。(写真撮影自体は無料)
FCバルセロナミュージアム
▲FCバルセロナの軌跡がわかるミュージアム
FCバルセロナミュージアムは、クラブ栄光の軌跡を映像やトロフィー、所属した選手のユニフォーム,スパイクなどで紹介しています。飾られているトロフィーの多さにバルサの偉大さをまざまざと見せつけられます。
「レオ・メッシ・コーナー」では、メッシの使用したユニフォームやスパイク,個人の賞であるバロンドール,ヨーロッパ・ゴールデンシューなどの展示もありました。
チャンピオンズリーグ・トロフィー
中でも人だかりができていたのが世界中のファンが熱狂するチャンピオンズリーグの優勝トロフィーです。記念撮影をするのに列ができていたほどです。
▲FCバルセロナが獲得したチャンピオンズリーグ・トロフィー
ちなみに現時点でバルセロナの優勝回数は5回、準優勝は3回です。
カンプ・ノウ・スタジアムの観客席に
▲10万に近くを収容するカンプ・ノウの全容
ミュージアムを見終わると観客席に向かいます。
まさに映像そのままのカンプ・ノウのピッチが目の前に現れたときは感動ですね。この日は天気がよく鮮やかな芝と相まってとてもきれいで迫力がありました。
上階からピッチを見下ろす眺めは最高です!
▲観客席のシート
座席は折りたたみ式。ロープで区切られた区域を自由に移動できシートに腰掛けて一息つくこともできます。
日建設計が工事を担当して全面改装
なお、老朽化がささやかれるカンプノウ(1957年完成)では、2017年から全面改装が予定されています。日本の日建設計とパスカル-アウジオ・アルキテクテスが工事を担当します。
プレスルーム
▲135席あるプレスルーム
観客席で時間を過ごした後は、内部を見学しながらピッチに向かいます。こちらは、試合前などに監督と選手が記者会見するプレスルームです。
ミックスゾーン
▲プレスルームの隣にあるミックスゾーン
試合後などに選手がメディアのインタビューを受けるミックスゾーン。100人の記者が入れる巨大なスペースです。
ロッカールーム
▲アウェイロッカールーム
アウェイのロッカールームです。白を基調にしたシンプルな造りでした。
シャワールームとジャグジー
▲シンプルなシャワールームとジャグジー
何の変哲もないシャワールームですが、ここで試合後の選手達が汗と同時に歓喜の涙、悲しみの涙を洗い流すと思うと感慨がありますね。
ピッチにつながる階段トンネル
▲試合開始前に選手が待機するトンネル
選手と同じように階段のトンネルを通ってピッチに出ます。よくこのスペースで対戦相手同士がハグや握手をした後に、ピッチに勢いよく飛び出す映像をみかけますね。
▲階段の途中にある教会、ここだけは厳かな異空間でした。
階段の途中には小さな教会がありました。敬虔なカトリック教徒の多いスペインならではですね。
まさかトンネル内に教会があるとは思いもよりませんでしたが、選手達はどんな思いの祈りを捧げて試合にのぞむのでしょうか?
ピッチから見上げる観客席
▲ピッチから見たカンプ・ノウの観客席
さて、いよいよピッチに向かいます。
ピッチレベルから99,786人を収容できるスタンドを見上げるとスターになった気分になれるのは気のせいでしょうか・・・。とにかく大きくて迫力がありますね。
上の方にはメディア専用のプレス席が見えます。
ダッグアウト
▲カンプノウのベンチ
こちらはダッグアウトです。実際にベンチに腰掛けて監督や選手の気分を味わうこともできます。なかなかの座り心地でした!
▲ピッチレベルから撮影したカンプ・ノウ
カンプ・ノウのピッチを自分の脚で踏める経験はなかなかないと思います。このツアーの目玉の一つです。
ピッチは良く手入れされた天然芝が鮮やかでとてもきれいでした。
プレス席
▲3階に位置するプレス席
ピッチレベルを堪能した後は、3階にあるプレス席に向かいます。こちらは各メディアが中継などに使用するスペース。
ピッチ全体を見渡せる特等席ですね。192席あるそうです。
公式クラブショップ「FCBotigaメガストア」
▲カンプ・ノウに併設されるFCバルセロナ公式ショップ
ツアーの最後は、おきまりのおみやげタイムです。カンプ・ノウに併設される巨大なFCバルセロナ公式ショップ「FCBotigaメガストア」は、扱っている種類が豊富。レプリカユニフォームをはじめ3,000種類以上のグッズがあるそうです。
気分が高揚して財布のひもが緩みがちなので買いすぎに注意が必要ですね・・・。
なお、現地オプショナルツアーでは即予約確定可能なスタジアム見学ツアーも実施されています。
>>> FCバルセロナ本拠地・カンプ・ノウ・スタジアム見学ツアーVELTRA
まとめと所要時間
「カンプ・ノウ・エクスペリエンス・ミュージアムツアー」は、あたかもFCバルセロナの選手になった気分でカンプ・ノウを見学できるユニークな体験でした。
特に印象に残っているのは、スタジアムの裏側を見られたことやピッチを自分の脚で確かめることができたことです。私はゆっくり回って約3時間たっぷり楽しむことができました。
最後に観光の所用時間ですが、中心地からのアクセスも含めて余裕を持って半日はみておいたほうが良いと思います。
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