▲レアル・マドリードが獲得した数々のトロフィー
スペインサッカー「リーガ・エスパニョーラ」の2強と言われる「レアル・マドリード」と「FCバルセロナ」。
毎年のようにリーガ優勝争いをするこの2チームは、宿命のライバル関係にあることでも知られています。「エル・クラシコ」と呼ばれるレアル・マドリード vs FCバルセロナは、スペインのみならず全世界が注目する名勝負ですね。
両チームともに数々の伝説のプレーヤーがクラブの歴史に名を刻み、現在はレアル・マドリードの「クリスティアーノ・ロナウド」に対して、バルセロナは「リオネル・メッシ」というスーパースターが所属します。
先回の記事では、バルセロナ観光のおすすめと題して「FCバルセロナのカンプ・ノウ・スタジアム見学ツアー」を取り上げました。
そして今回は、スペインの首都「マドリード」に本拠地を構え、FIFAに20世紀最高のクラブと称されたレアル・マドリードの「サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム」見学ツアーのレポートをしたいと思います!
また、同じマドリードに本拠地を構え、近年目を見張る活躍をみせているアトレティコ・マドリードのホームスタジアムとして使用されていた「ビセンテ・カルデロン」についても少し触れたいと思います。
Contents
「サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム」の場所と行き方
▲レアル・マドリードのホームスタジアム「サンティアゴ・ベルナベウ」
サンティアゴ・ベルナベウの名前の由来と規模は?
まずは「サンティアゴ・ベルナベウ」の概要から少し。
スタジアムの命名は、レアル・マドリードを世界的に有名なクラブに育て上げたレジェンドの1人である「サンティアゴ・ベルナベウ・デ・ジェステ」に由来します。
氏はまさにレアル・マドリード一筋の人物。選手時代にはフォワードとして活躍し、1943年から1978年まで30年以上の長きに渡りクラブの会長をつとめました。
サンティアゴ・ベルナベウ | カンプ・ノウ | |
---|---|---|
オーナー | レアル・マドリード | FCバルセロナ |
オープン | 1947年 | 1957年 |
観客収容人数 | 81,044人 | 99,786人 |
ピッチサイズ | 105 x 68m | 105 x 68m |
場所と行き方
「サンティアゴ・ベルナベウ」は、マドリードのオフィス街に位置します。しかも、地下鉄の駅前という好立地でアクセスは最高です。
マドリードの中心部「太陽の門(プエルタ・デル・ソル)」からはわずか約5km、地下鉄で10数分の距離。頑張れば徒歩でも行ける距離ですね。
住所:Avda. de Concha Espina 1,28036; Madrid – Spain
メトロ地下鉄が便利
▲メトロ10号線「サンティアゴ・ベルナベウ駅」
「サンティアゴ・ベルナベウ」までは地下鉄の利用が便利。地下鉄10号線の「サンティアゴ・ベルナベウ」が最寄り駅です。スタジアムの名前と駅名が同じになっているのでわかりやすいですね。
写真のように駅や駅周辺はとてもシンプル。チームの華々しく派手なイメージからはかけ離れた、ちょっと拍子抜けするものでした。その分、駅前に聳え立つ壮観なスタジアムが際立ちます。
- 最寄り駅はマドリード地下鉄10号線「サンティアゴ・ベルナベウ駅」
スペイン国鉄のレンフェとバス
▲スペイン国鉄のレンフェ(renfe)
レンフェ(スペイン国鉄)の「ヌエボス・ミニステリオス駅(Nuevos Ministerios)」からは徒歩で約10分。
路線バス(EMT)の14,27,40,43,120,126,147 ,150番などで行くことも可能です。
ツアー見学チケットの購入と料金,営業時間
▲レアル・マドリードオフィシャルサイト
チケットは、オフィシャル・ウェブサイトからオンライン決算で購入が可能。また、スタジアム窓口で当日券を購入することもできます。
▲サンティアゴ・ベルナベウの「ベルナベウ・ツアー」チケットオフィス
今回、私はスタジアムのチケットオフィスに並んで当日券を購入しました。窓口前には長い列ができており、自分の番が来るまでに30分以上を費やす羽目に・・・。支払いはクレジット決済が可能でした。
貴重な時間を無駄にしないためにも、事前にオンラインで購入することをおすすめします。
料金
入場者 | 年齢 | 料金 |
---|---|---|
一般 | 25ユーロ | |
子供 | 5~14才 | 18ユーロ |
オーディオガイド | 5ユーロ |
※マドリディスタカード保有者は割引きが受けられます。
▲ベルナベウ・ツアーのチケット
料金は一般で25ユーロ。1ユーロ130円で換算すると、日本円で3,250円になります。少々お高いですかね・・・
見学時間
営業日:毎日(12月25日と1月1日を除く)
時間:月~土曜 10:00~19:30
日曜祝日 10:30~18:30
※試合開始の5時間前まで実施。
現地見学ツアー
日本語ガイドがある現地見学ツアーを利用するのも一つの方法ですね。
「マドリード・ベルナベウ・スタジアム」の内部へ
▲エスカレーターで最上階まで行くことのできるベルナベウ・スタジアム
チケットを手にした後は、早速館内に向かいます。「タワーB」入口でセキュリティーチェックをした後、エスカレーターに乗ってスタジアムの最上階を目指します。
最上階からのパノラマビュー
▲「サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム」最上階からの全景
スタジアム・ツアーの始まりは、最上階からのパノラマビューです。81,044人を収容する巨大なサッカー専用スタジアムの全景は大迫力ですね!
写真からはわかりずらいですが、上階席は傾斜がかなりついています。
「歴史上最高クラブ」の栄光の軌跡
▲レアル・マドリードが獲得した歴代のチャンピオンズリーグ・トロフィー
スタジアムを一望した後は、100年以上のレアル・マドリード栄光の軌跡を、獲得した数々のトロフィーや選手達が身に着けたユニフォーム,スパイク、映像などで紹介するミュージアムの見学です。
中でも人だかりができていたのは、チャンピオンズリーグのトロフィー「ビッグイヤー」のブース。誇らしげに鎮座する光り輝くトロフィーの多さには脱帽するばかりです。
なお、レアル・マドリードはチャンピオンズリーク優勝回数12回という圧倒的な最多記録を誇ります。
フロレンティーノ・ペレス会長の「銀河系軍団」
▲レアル・マドリードのレジェンド「ジネディーヌ・ジダン」
21世紀初頭、フロレンティーノ・ペレスが陣頭に立つと、その豊富な資金力を背景に「ロナウド」,「ジダン」,「フィーゴ」,「ベッカム」など有名選手を次々に買う敏腕ぶりを発揮。
「ラウール・ゴンザレス」,「イケル・カシージャス」,「グティ」などの生え抜きと共に「銀河系軍団」の一時代を築きました。
当時の栄光とレジェンドを紹介するコーナーもハイライトの一つです。
クリスティアーノ・ロナウドのバロンドール
▲クリスティアーノ・ロナウドが獲得したバロンドール
近年のレアル・マドリードのスーパースターと言えばこの人ですね。「クリスティアーノ・ロナウド」が、2008年に獲得した「バロンドール」と「ヨーロッパ・ゴールデンシュー」。
FIFA Club World Cup Japan 2016のトロフィー
▲「FIFA Club World Cup Japan 2016」のトロフィーとユニフォーム
こちらは日本の横浜で行われた鹿島アントラーズとの一戦「FIFA Club World Cup Japan 2016」の優勝トロフィーとユニフォーム 。
この試合で「柴崎岳選手」は、2ゴールを決める活躍を見せてスペインに活躍の場を移すきっかけとなりました。
スタジアムを音で再現
▲スタジアムを再現するチャントが聞こえるパイプ
長い真鍮パイプは何かと思ったら、耳をあてるとスタジアムの雰囲気を体現できるチャントが聞こえるギミックでした。
記念撮影「フォト・モンタージュ」
途中には「フォト・モンタージュ」と称する記念撮影があります。
一緒に合成される好きな選手や背景を選ぶことで、自分だけのオリジナル記念写真ができあがる仕組みです。希望者はツアー最後に有料で購入することができます。(撮影自体は無料)
ベルナベウの観客席と選手ロッカー,シャワー室
▲Tour Bernabeuの案内標識
「Tour Bernabeu」の案内看板に従って観客席を見学しながら先に進んで行きましょう。
観客席の座席シート
▲観客席の座席
ブルーで統一された座席シート。FCバルセロナのカンプ・ノウとは違って固定式になっています。
パルコ(貴賓席)
▲スペシャルゲストが観戦するパルコ
観客席の一角にあるクッション席とウッドフロアーのスペースは、スペシャルゲストのみが着席することのできるVIP貴賓席です。
ロッカールーム
▲ホームのロッカールーム
上段に選手のユニフォーム、下段に写真が飾られているのは、ホーム「レアル・マドリード」のドレッシングルーム。
左端にラモス、右端にロナウドのスペースが見えます。このツアーに参加しなければ、見ることのできないプライベートな場所ですね。
シャワールームとジャグジー
▲シャワールーム
ダークカラーを基調にしたシンプルなシャワールームとジャグジー。
▲ジャグジー
待望のサンティアゴ・ベルナベウのピッチへ
プレーヤーズトンネル
▲プレーヤーズトンネル
ピッチへとつながる「プレイヤーズトンネル」。試合前、ピッチに出る前の選手がこの階段で気合いを入れている映像はおきまりのシーンですね。
憧れのピッチへ
▲サンティアゴ・ベルナベウのピッチ
プレイヤーズトンネルを過ぎると、いよいよ映像では見慣れた憧れのピッチに脚を踏み入れます。鮮やかな緑の芝と青の観客席のコントラストが眩しいほどでした!
選ばれた選手だけがこの素晴らしい空間でプレーすることを許され、世界中のファンから拍手喝采を浴びることができる夢の場所です。
サンティアゴ・ベルナベウのピッチに立てることだけでも、このスタジアムツアーに参加した意味を感じる瞬間です。
▲サンティアゴ・ベルナベウのピッチからのパノラマ
ダッグアウト ベンチ
▲ベルナベウのベンチ
試合中にコーチや控え選手が座るベンチシートはクッション付き。自動車メーカー「アウディ」のロゴマークが印象的です。ホールド性があって座り心地はなかなか。
「レアル・マドリード」オフィシャル・ショップでお土産
▲ツアー最後にあるオフィシャル・ショップ
ツアーの最後は、おきまりのオフィシャル・ショップでお土産タイム。定番のレプリカ・ユニフォームを手にしている観光客が多く見受けられました。レアル・マドリードは白のユニフォームがよく似合います!
なお、現地オプショナルツアーでは即予約確定可能なスタジアム見学ツアーも実施されています。
>>> レアル・マドリード本拠地サンティアゴ・ベルナベウ・サッカースタジアム見学ツアーVELTRA
サンティアゴ・ベルナベウの改修プロジェクト
▲改修後の「サンティアゴ・ベルナベウ」外見(出典:レアルマドリード公式ウェブサイト)
「サンティアゴ・ベルナベウ」もバルセロナの「カンプ・ノウ」同様に、スタジアム改修プロジェクトが2014年に発表されています。
スタジアムには開閉式の屋根が設置され、ショッピングゾーン,レストラン,娯楽施設,ホテルなどが併設される一大改修プロジェクトです。
アトレティコ・マドリードの「ビセンテ・カルデロン」と「ワンダ・メトロポリターノ」
▲マンサナーレス川ほとりにある「エスタディオ・ビセンテ・カルデロン」
マドリードに本拠地を置くもう一つの人気チームが、熱狂的なサポーターで知られる「アトレティコ・マドリード」です。スーパースターは所属しないものの、チーム一丸となった「ハードワーク」で近年はリーガのみならず国際舞台でも大躍進していますね。
その「アトレティコ・マドリード」は、今シーズンからマドリード・バラハス空港近くの「ワンダ・メトロポリターノ」を新しいホームスタジアムとして使用しすることがすでに発表されています。
▲ワンダ・メトロポリターノ(出典:「アトレティコ・マドリード」オフィシャルサイト)
マドリード・ダービーなどで数々の名勝負を生み出した「エスタディオ・ビセンテ・カルデロン」はファンに惜しまれながら半世紀以上の歴史に幕を下ろし再開発されるそうです。
▲ビセンテ・カルデロン最寄り駅の地下鉄5号線「ピラミデス駅」
まとめと所用時間
サッカーファンなら一度は訪れてみたい憧れのスタジアム「サンティアゴ・ベルナベウ」は、映像で見るままの巨大な美しいサッカースタジアムでした。
見学ツアーは、試合を見る観客としてではなく、選手目線,ピッチレベルでスタジアムを見ることのできる貴重な体験でした。特に印象的だったのは、ピッチに脚を踏み入れた瞬間の眩いばかりの光景です。
今回の所用時間は約2時間弱。球場へのアクセスも含めて、午前か午後のどちらか半日あれば十二分にスタジアムツアーが楽しめると思います。
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