「朱家角古鎮」上海郊外のおすすめ日帰り観光地

上海旅行と言えば、このサイトでも以前に話題にしたことのある「豫園(よえん)」や「外灘(わいたん)」,「租界地区」などが定番の人気観光コースですね。中心市街地に位置するこれらのスポットは、気軽に訪れることができるアクセスのよさが魅力の一つでもあります。

さて今回は、ちょっと趣を変えて上海市街地から離れた上海市青浦区まで足を延ばして、水郷観光地の「朱家角古鎮」まで行ってきました。

上海中心部から地下鉄で約1時間ほどの郊外にある「朱家角」は、いったいどんな場所なのかご紹介したいと思います!




Contents

朱家角古鎮(しゅかかくこちん)とは?

まずは「朱家角(しゅかかく)古鎮」の概要について少し説明をしておきますね。

▲水の都 蘇州の水郷

上海,蘇州,杭州に代表される中国江南エリアの湿地帯では、日常生活が湖沼や運河,水路と密接に結びついた水郷集落の古い景観を多くの場所で見ることができます。

上海市青浦区に位置する朱家角も水運が発展した古鎮(古い町)の一つで上海から最も近い水郷として観光客の人気を博している場所です。

中国語と英語

朱家角の中国語は

ジュー・ジア・ジアオ(Zhū jiā jiǎo)」、英語は「Zhujiajiao

です。

朱家角の歴史

朱家角は今から1700年以上前の三国時代(220年ー280年)に集落が形作られた長い歴史のある地域です。

宋(960年ー1279年)から元(1271年ー1368年)の時代に自由市場が形成されると「朱家村」と呼ばれるようになり、明の時代に正式に鎮(町)となります。そして、明末から清初にかけて米産業の好景気に沸き周辺から人や物が集まり、交易拠点としてより大きな規模となったそうです。地域の面積は138平方km(水域を含む)あります。

1991年には、南翔鎮,嘉定鎮,松江鎮とともに「上海市四大文化名鎮」に選ばれています。

朱家角の場所と地図

朱家角は、上海中心市街地から西に約50キロ。住所は、上海市青浦区朱家角鎮(英語:Zhujiajiao town)。

上海市と江蘇省蘇州市崑山(こうざん)の境目、淀山湖の東側に位置します。

上海市街地からの交通と行き方

上海地下鉄17号線を利用

上海を東西に貫く地下鉄17号線(虹橋火車駅ー東方緑舟駅,全長35.3km)が2017年末に開通。上海市内から朱家角のアクセスが格段に便利になり、日帰り観光も気軽に楽しめるようになりました!

朱家角までの行き方は新しく開通した地下鉄17号線を利用するのが便利です。

始発駅は「虹橋火車駅」

地下鉄17号線の始発駅は「虹橋火車駅」。「朱家角駅」までは乗換えることなく行くことができます。上海中心市街地から「虹橋火車駅」までは地下鉄2号線、10号線が乗り入れています。

なお、虹橋火車駅は 北京,杭州,成都,昆明行き等の高鉄(新幹線)のターミナル「上海虹橋駅」への乗降駅でもあります。

▲高鉄(新幹線)の始発駅「上海虹橋駅」の構内

所要時間と料金

虹橋火車駅から朱家角駅までは11駅あります。

料金は6元、所要時間は約36分。

地下鉄「朱家角駅」から観光地までの行き方

地下鉄の朱家角駅から観光地までは少し距離があります。事前に位置関係を地図で確認しておくことをおすすめします。

私は、地図上に示してある緑線の通り歩き約25分かかりました。

「放生橋」へと繋がる石畳の道とその交差点にあるの真っ赤な「朱家角」のオブジェ。

バスとタクシー

上海中心街から朱家角までは、普安路延安東路バスターミナル(上海沪朱高速快線公交車路線)から出発するバスを利用することも可能です。

複数人で観光する場合は、タクシーを利用することも候補になりますね。

現地ツアーを利用

現地ツアーを利用すれば限られた時間の中で効率よく観光することができます。

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朱家角の見所と観光スポット

朱家角観光の醍醐味は、水郷の古い風景を眺めながらの散歩と水辺特有の爽快感でしょうか。

さらに水路や路地に沿って小物や雑貨を扱うお土産屋、小吃(シャオチー)を売る軽食店や茶楼,レストランなどが所狭しと軒を並べており、寄り道をしながらの楽しい街歩きができます。

遊覧船に乗って水路を巡ることも人気のアクティビティの一つです。

入場料はありませんが各種観光スポットでは別途入場料が必要になります。

▲朱家角ツーリストマップ(クリックで拡大します)

今回私は、虹橋火車駅から朱家角駅まで地下鉄で移動。朱家角駅から観光スポットまでは徒歩で向かいました。

私が巡った観光ルートは以下の通り。滞在時間はざっと3時間から4時間くらいでした。移動時間を含めると上海虹橋駅を起点にして約6時間ほどの行程になります。

  1. 放生橋
  2. 東井街
  3. 朱家角課植園
  4. 北大街
  5. 廊橋

放生橋

先ず初めに訪れたのは漕港河に架かる「放生橋」。大小様々な橋が架かる朱家角の水路の中でも特に人気の高い必見の橋です。

1571年に建造された放生橋は、5つの石造アーチをもつその美しいフォルムが特徴。全長70.8メートル、幅5.8メートル,高さは7.4メートルあり、上海地区で最も長く大きな石造アーチ橋です。

橋の上から漕港河を見下ろす眺め、そして遠くから放生橋を望む景色は絶好の撮影スポットになっています。

▲遠くから望む放生橋

東井街

▲放生橋から東井街を望む

放生橋を渡りきったところにあるのが「東井街」。両脇にお店が並んだ狭い路地を通り過ぎると、北へと延びる水路にぶつかり視界がパッと開けます。

この水路沿いは、カフェやオリジナル商品を扱ったお土産屋さんなどモダンなお店も多くあり楽しく散歩ができるおすすめのコースです。

遊覧船

▲東井街(西井街)の水路を遊覧船で楽しむ観光客

朱家角の醍醐味は水辺の爽快感ですね。遊覧船に乗って水路から街をながめるとまた違った風景に出会うことができます。

朱家角課植園

東井街と水路を挟んだ西井街に位置する「朱家角課植園」。

かつて朱家角で有数の富豪であった馬文卿が1912年から15年の歳月をかけて造園した庭園です。生活学習区と娱楽耕作区の2つのエリアからなる広大な庭園内は、中国式と西洋式の調和が特長。

▲かつて「馬家花園」と呼ばれた庭園内にある馬をかたどった石造物

外の喧噪とは打ってかわって静かなひとときを過ごすこができます。

北大街

▲放生橋から見た北大街に沿った水辺(左側)

朱家角課植園でのんびりした時間を過ごした後は、放生橋を再び渡って「北大街」にやってきました。北大街は明清建筑の建物が保存状態よく残っている古き良き時代を彷彿させる商店街です。

ここ狭しと軒を連ねて並ぶお店は見ているだけでも十分に楽しめます。商店街を歩いていると特に目につくのは、朱家角の名物と言われる「ちまき」と飴色をした「扎肉(ジャーロウ)」です。

扎肉(ジャーロウ)

▲朱家角の扎肉(ジャーロウ)1個4元

扎肉(ジャーロウ)は、豚の角煮。四角く切った豚バラ肉をじっくり煮込み、笹などの葉でくるんだシャオチー(小吃)です。

臭豆腐

▲お好みで選ぶことのできる調味料

しばらくぶらぶらすると私の大好物である臭豆腐を見つけました。店先にに並ぶお好みの調味料が真新しく一つオーダー。臭みが少しありますがとても美味しいですよ!

▲臭豆腐は発酵液につけた揚げ豆腐

廊橋

最後におとずれたのは北大街と漕港街をつなぐ「廊橋」。廊橋は朱家角にある唯一の木製の橋です。

最後に

上海地下鉄17号線が開通してからより一層身近になった朱家角。上海市中心部の観光だけでは飽き足らない旅行者におすすめの観光地です。上海から無理のない日帰り旅行で水郷の雰囲気を味わうことができます!

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